日本政府観光局(JNTO)から、2018年11月と12月の訪日外国人客数が発表されました。今回のトピックスは、「旅行控え」と「キャンペーン」です。

早速見ていきましょう。

【11月】韓国・台湾・香港から被災地への旅行控えが感じられる月

※伸率は前年度同月比
参照:日本政府観光局(JNTO)「訪日外客数」よりインバウンドらぼが作成

11月の訪日外国人客数は、約245万人でした。前年(2017年)同月比で、約7万人の増加です。 11月としては、過去最高を記録しました。

多くの主要市場において前年度を上回る客数を記録した一方で、韓国・台湾・香港などからの客数は前年度比で減少してしまいました。背景には、9月・10月に引き続き、被災した地域への旅行控えがあったようです。

実際にどの程度の影響があったのでしょうか。災害が発生する前の2017年との比較で調べてみましょう。

参照:日本政府観光局(JNTO)「訪日外国人消費動向調査」よりインバウンドらぼが作成

※赤い字は、前年よりも訪問率が下がっていることを意味します。

また、青い字は、前年よりも訪問率が上がっていることを意味します。

こうして見てみると、被災した関西地域への訪問率が下がり、関東への訪問率が上がっていることが分かります。特に顕著なのは香港。東京への訪問率は3倍以上になっています。

ところが、地震の影響を受けた北海道は、訪問率が上がっています。なぜでしょうか。

12月の結果とともに、その理由を探ってみましょう。

【12月】キャンペーンの成果で、呼び戻しに成功。

※伸率は前年度同月比
参照:日本政府観光局(JNTO)「訪日外客数」よりインバウンドらぼが作成

12月の訪日外国人客数は約263万人でした。前年(2017年)同月比で、11万人以上増加しており、12月としては、過去最多に。また、ほとんどの国・地域で訪日外国人客数が前年度比増の結果となりました。

11月の時点では旅行控えが数字として表れていた韓国も、12月は前年度増の結果に。災害による観光への影響が、目に見えて薄くなっていますね。

もちろんこれは、自然と薄くなっていったわけではありません。関係各所による多大な努力の積み重ねの上にあります。

その一例として、北海道の取り組みを紹介します。 これが、先ほどの答え合わせです。

「元気です 北海道/Welcome! HOKKAIDO, Japan.キャンペーン」

みなさん、このロゴを見たことありますか?

引用元:観光庁『「元気です 北海道/Welcome! HOKKAIDO, Japan.」キャンペーンロゴをご活用下さい!

「元気です 北海道/Welcome! HOKKAIDO, Japan.キャンペーン」のロゴの1つです。

2018年9月6日に発生した「北海道胆振東部地震」により、 北海道への観光客が減少している中、実施されました。

さて、このキャンペーンには驚くことが2つあります。

①スピード感 ― 地震発生から1か月以内に開始!

2018年9月6日に地震が発生した後、 2018年9月28日には、キャンペーンが開始されました! キャンペーンの開始発表時にはすでに、上記のロゴも完成していました。

迅速な対応は大切ですね。

②規模感 ― 計252の取り組みを民官が協力し展開!

観光庁および北海道運輸局を中心に、観光に関係するさまざまな組織・企業の協力のもと、 計252の取り組みが展開されました。

大きく分けると、取り組みの内容は以下の4種類。

  1. 知ってもらうー各所の復旧状況&現状の情報発信(自治体、観光協会、鉄道会社など)
  2. 来てもらうー航空・旅行の割引商品の設定(航空会社、鉄道会社、汽船会社、ホテル・旅館など)
  3. 行ってもらうー道内公共交通の利用促進(運輸関係会社、旅行サイト、鉄道会社など)
  4. 楽しんでもらうー道内観光施設の割引(ホテル・旅館、観光協会など)

※各企業名などは、観光庁サイトからご覧になれます。http://www.mlit.go.jp/common/001255944.pdf (PDF)

北海道の自治体や企業だけではなく、東日本旅客鉄道(JR東日本)や中国のテンセント(WeChatの運営会社)まで、 大小問わずさまざまな組織が協力しています。

一つの組織だけでは起こせないダイナミクスが、北海道へ人を呼び戻したと思うと、感動してきます。

「協力」も、大切にしていきたいですね!

参照:観光庁「本日より、「元気です 北海道/Welcome! HOKKAIDO, Japan.」キャンペーンを開始します

ちなみに関西では「ウェルカム・関西・ジャパンキャンペーン」が実施されました。こちらも、北海道と同様の取り組みです。

まとめ

さて、2018年11月と12月の振り返りはいかがでしたか?災害後の取り組みが奏功し、訪日外国人客数は回復していました。状況を鑑みた取り組みの重要性が実感できますね。

では、現在の状況はいかがでしょうか?
来年はいよいよ東京オリンピックです。

今ならまだ間に合います。

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インバウンドらぼ 編集メンバー J.M