訪日客は「リピーターが増えている」なんて最近よく聞きますね。どの程度の人がリピーターなのか気になりませんか?3/20に発表されたばかりの観光庁「訪日外国人消費動向」の2017年度通年版より、「リピーター」がどの位の割合いるのか探ってみました。

2017年、訪日旅行客内の60%以上はリピーターだった!

2017年の訪日外国人消費動向では「日本への来訪回数」という項目があります。
ここから、リピーターがどの程度いたのか読むことができそうですね。

早速ですが、全体としてはどのような回答比率になったのか見てみましょう。

日本への来訪回数(単一回答)
1回目 38.6%
2回目 18.1%
3回目 10.4%
4回目 6.6%
5回目 5.6%
6~9回目 7.5%
10~19回 7.0%
20回以上 6.1%

図1 参照: 観光庁「訪日外国人消費動向」よりインバウンドらぼが作成

初めて日本を訪れたという人は38.6%。全体の約3分1でした。ということは、残る61.4%が過去に日本を訪れたことのある「リピーター」ということになりますね。

つまり、6割以上がリピーター。「リピーターが多い」説は本当だと言って問題なさそうです!

全体のリピーター率を知ると、今度は各国のリピーター率を知りたくなりませんか?

1位は香港!国籍・地域別 訪日客内のリピーター率

各国それぞれで見ると「2回目以上」と「1回目」の割合は下記のようになります。

国籍・地域別「日本への来訪回数」(2017)
  来訪回数
「2回目」以上(%)
来訪回数
「1回目」(%)
全体 61.4 38.6
香港 83.6 16.4
台湾 81.7 18.3
タイ 69.1 30.9
韓国 68.2 31.8
シンガポール 67.7 32.3
フィリピン 56.5 43.5
インド 55.3 44.7
マレーシア 54.2 45.8
ロシア 52.6 47.4
ドイツ 52.4 47.6
米国 49.8 50.2
インドネシア 47.3 52.7
英国 47.1 52.9
フランス 46.4 53.6
中国 45.6 54.4
オーストラリア 43.9 56.1
ベトナム 42.8 57.2
カナダ 39.2 60.8
イタリア 35.9 64.1
スペイン 29.9 70.1

図2 参照: 観光庁「訪日外国人消費動向」よりインバウンドらぼが作成

「訪日外国人消費動向」内で国名が記載されている国・地域だけになりますが、このような順番になりました。

1位は香港!続いて、台湾・タイ・韓国・シンガポールとベスト5はアジア圏が続きます。アジア圏はリピーターの割合が高いようです。

ただ、インドネシア・中国・ベトナムに関しては、リピーターよりも新規訪日客の方が多いようですね。

「スペイン」「イタリア」など欧米圏は、アジア圏に比べるとリピーター数の割合が少ないようですね。つまり、新規訪日外国人客の割合が高いということですね。

みなさん、この結果を見てみてどんな印象でしょうか?

リピーター率が高いアジア圏がアツい!と思われるでしょうか。
いやいや、新規客率の高い欧米圏が今後アツいんじゃない?と思われるでしょうか。

実はそんな簡単に判断できるようなものでもないようですよ。

訪日外国人客数伸び率から見える、各国対策の課題

2017年度 国・地域別 訪日客数
  総数(人) 伸び率(%)
全体 28,691,073 19.3
香港 2,231,568 21.3
台湾 4,564,053 9.5
タイ 987,211 9.5
韓国 7,140,165 40.3
シンガポール 404,132 11.7
フィリピン 424,121 21.9
インド 134,371 9.3
マレーシア 439,548 11.5
ロシア 77,251 40.9
ドイツ 195,606 6.7
米国 1,374,964 10.6
インドネシア 352,330 30.0
英国 310,499 6.2
フランス 268,605 6.0
中国 7,355,818 15.4
オーストラリア 495,054 11.2
ベトナム 308,898 32.1
カナダ 305,591 11.9
イタリア 125,864 5.5
スペイン 99,814 8.7

図3 参照:日本政府観光局(JNTO)「訪日外客数」よりインバウンドらぼが作成

各国・地域の並びは、先ほどの図2と同じ順番にしました。どの国・地域も2016年度より訪日外国人客数は確実に伸びているようですね。

しかし、伸び率を見てみると、先ほどの図と全く比例をしていないことがわかります。

例えば、イタリア・スペイン・カナダは新規客が60%以上を占めているのに、伸び率は到底それには及ばない数字です。リピーターをもっと根付かせることが、課題の一つとして見えてくるのではないでしょうか。

反対に、台湾はリピーター率が80%超で、伸び率は9.5%です。リピーターは十分に根付いているので、新規客誘致にもっと力を入れることが今後の課題の一つと言えそうです。

当然の話ですが「リピーター」「新規客」どちらも増えたほうが、総客数アップにつながります。しかし、「今はどちらを攻めるべきか」ということは考えておいても良さそうです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。日本を訪れる外国人のうち、60%以上がリピーターだということに驚きました。また、国によってリピーター・新規客の構成比が大きく異なってくるところも、興味深い点です。自分たちがターゲットとする外国人がリピーターなのかどうなのかを常日頃から気を配ってみることも、客数増加のヒントの一つとなりそうです。

インバウンドらぼ 編集メンバー J.M