日本銀行が2017年6月に発表したレポートによれば、中国都市部では98.3%の人々がモバイルペイメントを使用しているそうです。その中で主流のモバイルペイメントの一つである「アリペイ(支付宝)」。今回は「アリペイ」のアクワイアリングパートナーである株式会社ユニヴァ・ペイキャスト マーケティング本部 國藤 弘展さんに話を伺いました。



インバウンドらぼ
(以下インらぼ):本日はよろしくお願いします。まずは貴社の事業内容について、インバウンド関連事業を中心にお聞かせください。

國藤氏:ユニヴァ・ペイキャストの主要事業は決済代行とマーケティング支援ツールの販売です。インバウンド関連事業としては、「アリペイ」のアクワイアリング(※加盟店開拓を行う、アリペイの1次代理店業務)およびプロセシング(※決済に必要なデータの中継業務)を行っています。

アリペイとは2010年3月より提携しております。日本には10社ほどアリペイの1次代理店がありますが、店頭とオンライン両方のアクワイアリングとプロセシングをしているのは、弊社のみです。

QRコードを用いた決済&手数料ゼロの個人間送金

インらぼ:早速ですが、アリペイとはどういったサービスでしょうか?

國藤氏:アリババグループのアント・フィナンシャル社が運営するサービスです。中国で最もシェアのあるオンラインショッピングモール「タオバオワン(淘宝網)」の公式決済ツールが、店頭でも使えるようにモバイルアプリに進化したもので、お店のレジでQRコードを見せたり、店舗のQRコードをスキャンしたりすることで支払いができます。

支払う側は、事前に銀行口座の登録をしておき、リアルタイムのデビット払い、もしくは事前にチャージしたウォレットから支払います。また、ウォレットへチャージしたお金は個人間で送金することもできます。

<消費者がQRコードを提示する場合のフロー>消費者提示の場合のアリペイ精算フロー引用元:ユニヴァ・ペイキャスト|Alipay(アリペイ)決済とは

<店舗側がQRコードを提示する場合のフロー>
店舗側が提示する場合の精算フロー引用元:ユニヴァ・ペイキャスト|Alipay(アリペイ)決済とは

QRコードを活用した決済なので、加盟店側に特別な機材は不要です。タブレットやスマートフォンへのアプリ導入、QRコードのステッカー1枚貼りつけるだけで導入できます。また、当社のアプリ「招待ペイ」をご利用いただく場合は導入費も固定費もかからず、アリペイを用いた決済金額に対する手数料だけが発生する仕組みです。

インらぼ:先ほどお話のあった「個人間の送金」とは具体的にはどういったことでしょうか?

國藤氏:ウォレットにチャージした金額は、アリペイユーザーである友人や家族などであれば「手数料ゼロ」で送金できます。例えば自分が中国人として、日本旅行中の友人に買ってきたもらいたいものがあるとしましょう。そういった場合はアリペイで中国から友人に送金して、代理で購入してきてもらうといったことができます。

もっと身近なところでいえば、飲み会の割り勘などでも使えますし、親から子への仕送りにも使えます。中国には「紅包(ホンバオ)」というお年玉やご祝儀を贈りあう習慣があり、それにもよく使われているそうです。

決済・送金アプリに留まらない「生活アプリ」

インらぼ:支払いや送金での利便性がよくわかりました。

國藤氏:「アリペイ」アプリはそれらに加えて、多彩なサービスと紐づいた「生活アプリ」と言えます。日々名前が変わったり追加があったりするのですが、代表的なものでは下記のようなものがあります。

  • 「コウベイ(口碑)」・・・アリペイ加盟店のレストランやショップの口コミをユーザーが投稿・閲覧できるだけでなく、予約や購入、クーポン入手もできる。
  • 「タオバオ(淘宝)」・・・中国最大シェアのオンラインショッピングサイト。
  • 「ユエバオ(余額宝)」・・・気軽に資産運用ができるサービス。運用金はいつでも買い物に使える。
  • 「フリギー(飞猪)」・・・旅行サイト。飛行機・ホテル・ツアーの予約等が行える。
  • 「ゴマ信用(芝麻信用)」・・・個人の社会的な信用度を数値化して証明する。アリペイの支払い回数を増やすことで、信用を上げることも可能。

また、タクシーの配車や新幹線の予約、映画のチケット購入、出前や食材の配達もアプリからできます。アリペイだけで1日過ごすこともできてしまいます。

インらぼ:便利ですね。使用者が多い※のも納得です。

※補足(インらぼ調べ):アリペイのモバイルペイペイメント市場シェアは、2017年第1Qに流通額ベースで54%に達している。
参照:http://report.iresearch.cn/content/2017/07/269002.shtml

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