訪日外国人対応・地方活性化に必要な製品やサービスが集合した「インバウンドマーケット  EXPO2018」が2018年2月21日から2月23日の3日間にわたって開催されました。
イベントの2大テーマの1つである、「IoT・ICT・AIソリューション」を提供する企業について、個人的に気になった3社の取材内容をお伝えします。

「コミュニケーション」ロボット / ユカイ工学

BOCCOブース

しっぽクッションなどユニークな製品を手掛けるユカイ工学株式会社のコミュニケーションロボット「BOCCO」は留守番中の子どもの見守りを助けるロボットとして開発されました。
主な機能としては、ドアに簡単に取り付けられる振動センサーによってドアの開閉をスマホに通知でき、さらに専用アプリを使って「BOCCO」を通じた音声コミュニケーションをとることができます。

実はその2つの機能を生かして観光分野でも活用されているおり、最先端のIoTデバイスを集結させたスマートホステル「&AND HOSTEL FUKUOKA」の客室などに置かれています。
コストパフォーマンスを重視した低~中クラスのホテルはどうしても殺風景になりがちですが、かわいらしいデザインのコミュニケーションロボットがいることで、移動で疲れた旅行者がほっと一息つける空間になりそうです。

ご担当者からも民泊分野など宿泊業界も盛り上がっていくことから、インバウンドマーケットにも積極的に進出することを検討していると伺いました。

「BOCCO」公式サイト

「&AND HOSTEL FUKUOKA」公式サイト

「通訳」デバイス / ソースネクスト

POCKETALKブース

以前当メディアでも取り上げた、ソースネクスト株式会社の小型通訳デバイス「POCKETALK」を触ってきました。

クラウド上の翻訳エンジンを使った精度の高い翻訳の仕組みが特徴ですが、都度通信するので通訳のタイムラグが気になるところでした。実際に試してみた感想ですが、思った以上にレスポンスが良く、単語だけではなく、ちょっとした文章もスムーズに通訳できたのには驚きました。

操作性も背面の電源ボタンをオンにし、ワンタップしてから端末に話しかけるだけなので、非常に簡単です。(日本語から他の言語に翻訳する際は左キー、和訳をする際は右キーを押してから話しかける)

また現在、60言語以上に対応しており、タミル語やアルメニア語などのマイナー言語にも対応しているので、幅広い国や用途で使えそうです。(一部言語はテキスト表示のみ)

使用には通信環境が必要ですが、専用の国内SIMもしくは専用のグローバルSIMとのセットプランもあるので安心です。

「POCKETALK」公式サイト

過去記事:
インバウンド対策に使える!50言語以上対応の小型翻訳デバイス「ポケトーク」

「中華圏向け越境EC」ソリューション / 華和結ホールディングス

日中両国の企業間ビジネスに特化し、日本と海外との橋渡しとなるサービスを多岐にわたって展開している「華和結ホールディングス」が提供する越境ECパッケージサービスは、広告(SNS+EVENT)、EC(プラットフォーム)、流通(発送、倉庫管理)を初期費用0円で利用できるサービスです。(ランニングコストは月々20万円~)
スタートアップ企業ならではの思い切ったサービス内容になっていると思います。

代表を務める王 沁(オウ シン)氏は広告、EC、流通のそれぞれ単体であったり、2つを組み合わせて提供する会社はあるが、3つをセットにしたサービスはこれまでにないとおっしゃっていました。
中国でモノを売るためにはSNS、インフルエンサーの活用が不可欠というところもきちんと押さえられており、効果が期待できそうです。

中国向けの越境ECにチャレンジしてみたいが、何から手を付けてよいか分からないという方は、中国の慣習やビジネスを熟知している王氏に一度相談してみてはいかがでしょうか。

さらに、華和結ホールディングスは「JCCD Studio」というブランドにて、日本人クリエイターのスキルをコンテンツ化して海外に輸出する事業を行っており、自分たちを「グローバルonline出版社」「コンテンツ商社」としています。

特に興味深いのはEラーニング事業で、日本のゲームやアニメのイラストレーター(いわゆる絵師)のノウハウをハウツー動画にして、各国のEラーニングプラットフォームで配信しています。アジア圏を中心にキャラクターのイラストの描き方を学びたいという需要が増えているそうです。
また、イラストそのものは1回売ったら終わりですが、Eラーニングという形であれば、課金型として絵師に継続的にお金が入ってくるということで、クリエイターとユーザーそれぞれがwin-winになる仕組みになっていると感じました。

華和結ホールディングス(香港)公式サイト

会社紹介PDF(日本語版)

まとめ

いかがでしたか。ロボット、機械翻訳、越境ECと3つの製品・サービスを紹介しましたが、どれもユーザーのことをきちんと考えられており、コスト面などからも導入しやすいものだと感じました。
民泊などを営む個人事業主や中小規模の企業がうまく活用することで、日本のインバウンド市場の裾野が広がっていくのではないでしょうか。
インバウンドらぼでは、今後も新しい技術を使った製品や新しいコンセプトのサービスを紹介していきますので、楽しみにしていてください。

インバウンドらぼ 編集メンバー Y.N