観光庁が公表している資料「訪日外国人の消費動向」の中に「日本滞在中の行動」という項目があります。
これは「訪日前に期待していること」や「訪日して実際にしたこと」、「またしたいこと」といったことを統計したものです。

下記は「訪日外国人の消費動向」に掲載されている「日本滞在中の行動」に関するグラフです。

「訪日前に期待していたこと(左)」と「訪日前に最も期待していたこと(右)」
訪日前に期待していたこと
出典:訪日外国人の消費動向(平成 29 年 7-9 月期 報告書)
http://www.mlit.go.jp/common/001206329.pdf

「今回の日本滞在中にしたこと(左)」と「今回したことの満足度(右)」です。
今回したことと次回したいこと

出典:訪日外国人の消費動向(平成 29 年 7-9 月期 報告書)
http://www.mlit.go.jp/common/001206329.pdf

いずれも「日本食を食べること」の数値が高く、訪日外国人旅行客の日本食に対する関心が非常に高いことがわかります。

このように関心が高いということは、日本国内のインバウンド需要だけでなく、海外でのアウトバンド需要も期待できます。

増え続ける海外の日本食レストラン

「海外にある日本食レストランの数の調査結果」が、農林水産省から2017年11月7日に公表されました。

これは、外務省(在外公館)が電話帳やウェブ検索を活用し、各国各地で「日本食レストラン」として数えられている店舗等の数を集計したものです。

初回の調査は2006年に実施され、その後2013年からは2年おきに実施されています。

2006年 約2.4万店

 ↓(7年間で、2.3倍)

2013年 約5.5万店

 ↓(2年間で、1.6倍)

2015年 約8.9万店

 ↓(2年間で、1.3倍)

2017年 約11.8万店(117,568店)

出典:農林水産省 プレスリリース 海外日本食レストラン数の調査結果の公表についてhttp://www.maff.go.jp/j/press/shokusan/service/attach/pdf/171107-1.pdf

ここ2年で3万店(3割)近く増えています。
すき屋や大戸屋など日本でも有名なお店が海外出店を強化しており、好調のようです。

地域別では、アジアが5割増

以下は2015年から2017年の地域別出店数です。

【アジア】 約69,300店(約45,300店から5割増)

【北米】 約25,300店(約25,100店から微増)

【欧州】 約12,200店(約10,550店から2割増)

【中南米】 約4,600店(約3,100店から5割増)

【ロシア】 約2,400店(約1,850店から3割増)

【オセアニア】 約2,400店(約1,850店から3割増)

【中東】 約950店(約600店から6割増)

【アフリカ】 約350店(約300店から2割増)

出典:農林水産省 プレスリリース 海外日本食レストラン数の調査結果の公表について
http://www.maff.go.jp/j/press/shokusan/service/attach/pdf/171107-1.pdf

まとめ

海外に日本食レストランが増えているということは、各地で日本食ファンを拡充する絶好の機会です。
そして、日本へ行ってローカルなものや、本場の味を味わってみたいと思わせることができれば、インバウンド需要を高めることにもつながります。
しかしそのためには、地域の食や食文化の魅力を発信したり、食材の輸出を拡大させることなど、課題も多々あります。

そんな課題に取り組むべく、日本政府は、食材の輸出拡大をより強力に推進していくための「日本食・食文化の普及検討委員会」の設置や、日本食への関心の高まりを踏まえた食と農によるインバウンド対策を検討するための「食と農の景勝地」の創設をするなど、インバウンド対策に力を入れています。

「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録された記憶も新しいですが、日本食レストランの海外進出がこれほどまでに多いとは知りませんでした。
大戸屋など馴染みのあるお店も多数海外に進出していますので、今後の活躍が楽しみです。

参照:農林水産省
http://www.maff.go.jp/j/press/shokusan/service/171107.html

インバウンドらぼ 編集メンバー N.O