「翻訳メモリ」という言葉を聞いたことはありますか?

ローカライズやコピーライティング、トランスクリエーションなど、翻訳業務に関する言葉はたくさんあります。
翻訳メモリもその中の1つです。

これは、データベースを使った翻訳支援システムのことです。
ただし単語や文章を入れると自動的に訳してくれるGoogle翻訳のような翻訳サービス(機械翻訳)とは異なります。

それでは、具体的にどういったツールなのか、説明していきます。

翻訳を効率化する支援ツール

「翻訳メモリ」とは、データベースに原文と翻訳文を登録しておくと、一度登録した文章や単語が再度出てきた際、自動的に翻訳(引用)してくれるというものです。
Wordなどのソースファイルに翻訳メモリを適用することで、翻訳データが作られるという仕組みです。

手間を省いてくれるだけでなく、翻訳時の言い回しが統一でき単語のブレも出にくくなるというメリットがあります。

同じ言葉が繰り返し出てくるようなマニュアル翻訳や、中長期的に継続するような財務関係の資料翻訳、継続して同じ訳者が確保できない環境下や、同時に複数の訳者で対応しなくてはならないような大型プロジェクトなどでは大変重宝するツールです。

翻訳作業の時間短縮や表現の統一など、大変便利ですぐにでも導入したくなるようなツールですが、不向きなケースもあります。

「翻訳メモリ」が苦手としていること

前章で「翻訳メモリ」とは、データベースに原文や翻訳文を登録しておくと、改めて翻訳せずに自動翻訳してくれると書きました。
逆に言うと、あえて表現を変えたいときや、前後の文章によってニュアンスが異なる場合でも登録してある表現に自動翻訳されてしまいます。
また、ある文章で登録した名詞や代名詞が、別の文章ではおかしな訳になってしまうことも多々あります。

そこで必要になってくるのが、人が行うチェック・修正作業です。
先ほど翻訳作業の時間短縮といいましたが、結局は人の手が必要になってしまうケースもあります。

このように、向き不向きがありますので、用途と目的を明確にしたうえで、導入を検討することをお勧めします。
また、翻訳会社や制作会社に翻訳メモリを使った対応が可能かどうかの確認をする必要もあります。

翻訳メモリツールのご紹介

代表的な翻訳メモリをいくつかご紹介します。
互換性のあるWordやエディタの違いや、原文との完全一致やあいまい一致といった翻訳におけるオプションなど、それぞれ特徴が異なります。

TRADOS(有料)
http://www.sdltrados.com/jp/

memoQ(有料)
https://www.memoq.com/jp/

Wordfast(有料)
https://www.wordfast.net/index.php?lang=ja01
Windows版とMac版両方のMicrosoft Wordをインターフェースにしています。

OmegaT(無料)
http://omegat.org/ja/

Felix(無料)
http://jp.felix-cat.com/

他にもまだいろいろありますので、興味のある方はぜひ比較してみてください。

まとめ

プロジェクトの性質を見極めて、向いているということでしたらぜひ導入を検討されてみてはいかがでしょうか?

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インバウンドらぼ 編集メンバー N.O