クラウドファウンディングで資金集めをして大成功した映画「この世界の片隅に」が話題になりましたが、さまざまな分野の新しいチャレンジにクラウドファウンディングが活用されています。
観光の分野では、急速な訪日外国人旅行者の増加に伴い、宿泊施設の不足がたびたびニュースになっており、ラブホテルの転用や民泊など、法整備を含め対応が急がれています。そんな中、訪日外国人旅行者が多く訪れる京都で、クラウドファウンディングを活用した新しい取り組みが行われています。

クラウドファウンディングとは

クラウドファンディング(CrowdFunding)とは、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語で、ソーシャルファンディングとも呼ばれています。クリエイターや起業家が製品・サービスの開発・生産・販売のために、インターネットを通じて不特定多数の人から資金の出資や協力を募ることです。
クラウドファウンディングのプラットフォームとして、アメリカでは「Kickstarter」、日本では「CAMPFIRE」が有名です。

宿泊施設不足をを解消する京都のゲストハウスの事例

2017年7月にオープンした「宿ルKYOTO 和紙ノ宿」(運営:株式会社トマルバ)。
大正3年からある京町家をリノベーションした一棟貸しのゲストハウスで、オープンから瞬く間に外国人旅行客に人気の宿泊施設になりました。

インバウンドビジネスとして可能性の高い京町屋のリノベーションですが、実は大きな課題があるのです。 築100年を超える京町家の担保としての価値はほぼゼロ円ということで、銀行から融資を受けられず、起業家が町屋を買いたくても買えないことが多いそうです。

そこで新たな取り組みを始めた企業があります。 金融ベンチャーの株式会社クラウドリアルティは2017年6月に「京町家再生プロジェクト」を始めました。

クラウドファウンディングで個人投資家から資金を集め、リノベーションと運営は実績のあるトマルバに委託します。
物件は3年後に別の会社に売却する予定です。 そして、運営中に出た利益と物件の売却益をリターンとして個人投資家に返す仕組みです。 元本割れのリスクはありますが、想定利回りは年10%と非常に高い数値です。

なんと、第一弾は募集を初めて3週間で7,200万円を集まったそうです!
https://www.crowd-realty.com/project/JP-0001/summary/

第二弾も9時間で目標金額達成!
https://www.crowd-realty.com/project/JP-0002/summary/

まとめ

まず、京町屋の資産価値が0円ということに驚きました。近年古い物件のリノベーションが盛んですが、スクラップアンドビルドが当たり前だった、古いものには価値がないという一昔前の価値観のままなのでしょう。そこに目を付け、クラウドファウンディングという新しい仕組みと結びつけた「京町家再生プロジェクト」は素晴らしいと思います。 京町屋のリノベーションの事例をみると、宿泊施設だけでなく、製品やサービスを考えるときに、外国人旅行客から見た「日本らしさ」というものがポイントですね。古いもの、当たり前のもの、今まで価値がないと思われていたものでも視点を変えると、ビジネスチャンスに変わることが分かりました。

インバウンドらぼ 編集メンバー Y.N