はじめに

2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、訪日外国人を受け入れるためにさまざまな取り組みが行われているなかで、地図記号や標識などの表記も見直しが進んでいます。今回はそのことについてご紹介しようと思います。

訪日外国人に分かりやすい「英語表記ルール」と「新地図記号」

国土地理院は、訪日外国人旅行者の円滑な移動のための環境整備を図り、観光立国実現や2020年東京オリンピック・パラリンピックのスムーズな開催につなげるため、地図に記載する「地名等の英語表記ルール」および「外国人向け地図記号15種類」を決定しました。

地名等の英語表記ルール

これは、山や川などの日本語の地名を英語表記に変換する方法を示したものです。表記の方法は2通りあります。

1.置換方式
表音のローマ字表記のうち、地形や種別を表す部分を対応する英語に置き換える方法です。
例)富士山→Mt.Fuji
  利根川→Tone River
というように「山」や「川」の部分を英語の「Mt.」「River」に置き換えます。

2.追加方式
表音のローマ字表記に地形や種別を表す英語を追加する方法です。
追加方式は、置換方式が適用しにくい場合や日本人が英語から元の日本語の地名を認識するのが困難な場合に適用されます。
例)白山→Mt. Hakusan
  荒川→Arakawa River
というように荒川は「Ara River」ではなく「Arakawa River」に、白山は「Mt. Haku」ではく、「Mt. Hakusan」というように表記します

出典: 国土地理院(編集済)

15種類の新地図記号

ホテルやレストランなど外国人がよく訪れる施設(15施設)が、今回の新地図記号の対象となりました。
今後はスマートフォンの地図アプリや旅行ガイドブックなどで使われることを見込んでいるとのことです。


出典: 国土地理院

「ピクトグラム」も変わる

経済産業省は、ひと目ですぐ認識できるピクトグラム(案内用図記号)を、日本人だけでなく外国人観光客にも、より分かりやすい内容に改定すると発表しました。

●ピクトグラムとは

物事や行動、概念などをパッと見で理解しやすいように単純化したイラストの総称。主に標識などで使われており、喫煙所を示す煙草のマークや、非常口の扉に駆け込む棒人間などの人型イラストなどがこれにあたる。「絵文字」「図記号」などとも訳される。
出典: ニコニコ大百科

現在、日本工業規格(JIS)では、約140種類のピクトグラムが規定されていますが、国際標準化機構(ISO)が規定するピクトグラムとデザインが異なるものが約半数あり、温泉マークや案内所などは外国人には分かりにくいため、今回国際標準機構(ISO)に合わせることを検討しています。 また、訪日外国人に必要と思われる新しい図記号(海外発行カード対応ATMや無線LAN、祈祷室など)を追加する予定です。

出典: 経済産業省(編集済)

道路標識も変わる

警視庁は2020の東京オリンピック・パラリンピックや訪日外国人の増加を見越し、一時停止を示す逆三角形の「止まれ」「徐行」の道路標識に英語で「STOP」「SLOW」と併記する方針を固めました。
「止まれ」の標識は全国に約170万本、「徐行」は全国に約1000本あり、観光地を中心に整備を始めるとのことです。また、道路案内標識もローマ字から英語表記に変わり、「〇〇通り」は「〇〇dori」だったものを「〇〇dori Ave.」に変え、道路そばにある区の地図看板や東京メトロ駅内の地図も併せて更新するとのことです。

まとめ

いかがでしたか。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて着々とインバウンド対策が進められていることがわかると思います。この他にもいろいろなインバウンド対策が行われているので、また次回ご紹介しようと思います。

インバウンドらぼ 編集メンバー A.O