2015年の訪日外国人客数と消費額は1973万7千人/3兆4,771億円と過去最高となり、2016年も11月の時点ですでに2千万人(消費額は9月までで2.8兆円)を超え、年々右肩上がりで増加しています。
それに伴い、国内の各地でインバウンド対応が求められているようです。
ところで、外国人が訪日する目的ってそもそも何なのでしょうか。観光?仕事?
今回はこの訪日目的について調べてみたいと思います。

訪日の目的

20167-9月の観光庁訪日外国人の消費動向によると訪日の目的はずばり、
・観光・ レジャーが全体の 74.4%
・業務(展示会・見本市/国際会議/企業ミーティング/研修/その他ビジネス)が全体の 14.3%
・その他11.3%
と、予想通り圧倒的に観光・レジャーが多いことが分かりました。(2016年1-6月の数値もほぼ同等です)

そして「観光・レジャー」で1人当たり平均147,734円の支出があります。
さて、外国人の方々は一体何に対して支出をしているのでしょうか?
その1つが、やっぱり買い物です。 

とくに中国人を中心とした「爆買い」は、流行語にこそノミネートされませんでしたが、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
来日した際や、バイヤーと呼ばれる代行業者が、日本でしか買えない日用品や高額商品を買って帰ったり、買ったものをネット販売したりしていましたが、今年は為替の変動や関税の見直しで、「爆買い」自体は落ち着いてきました。

しかし、訪日外国人客数は増え続けているので、一人当たりの消費額が減ったところで、インバウンド需要が追い風なのは変わりません。

観光の目的「モノからコトへ」

買い物以外では、やはり食事や観光・レジャーが人気です。 

これは2016年観光庁調べの「訪日前に最も期待していたこと」のランキングです。
1位 日本食を食べること
2位 自然・景勝地観光
3位 ショッピング
4位 テーマパーク
5位 温泉入浴
こう見ると、買い物は3位ですね。

その買い物額が減りつつあるという現状にたいして、これからは買い物単体ではなく、それ以外の食事や観光・レジャーと絡めた展開が必要なのではないでしょうか。
モノを売るだけではなく、コトをフックにモノを売る。

 包丁メーカーが「包丁を売るのではなく外国人に料理を教える」実例があります。

(貝印和食料理教室)
https://www.kai-group.com/mm/washoku/#about

料理をするには、まず道具選びが必要ということを、体験をもとに納得してもらうわけですね。
他にも、世界文化遺産の「和食」になくてはならない魚の市場。世界最大の魚市場でもある築地市場の見学と寿司づくりの体験ツアーなどもあります。
(True Japan Tours/築地市場の見学と寿司づくり【常設型】~世界最大級の市場へようこそ~)

http://truejapantours.com/sta007/?lang=ja

これらの体験ツアーはいずれも高い人気があるそうです。
納得してモノを買う。日本での思い出にモノを買う。

このように、外国人の目線にたって考え、そこでしか体験できないことへの価値を見直すことが大切ですね。

(参考:観光庁/訪日外国人の消費動向(平成 28 年 7-9 月期 報告書))
http://www.mlit.go.jp/common/001149546.pdf

まとめ

今回は、訪日目的がモノからコトへ変わってきているということが分かりました。

日用品や高額商品が為替の変動や関税の見直しで収縮する中、お金を出してもしたいことや欲しいものが日本にはあるのです。
その土地の文化に触れ、その体験やそこから得た知識に紐づいて物を買う。
海外では当たり前のストーリー買いは、今の日本にはあまり根付いていません。
これからのインバウンド対応は、このような体験(コト)からモノを買うという流れを作っていくことが鍵なのではないでしょうか。

私も先日、農業体験で田植え~収穫、餅つきまで体験してきました。
お米(もち米でしたが)を作る大変さから、食べた時の感動まで味わうことができ、お米への愛着がいっそう湧きました。帰りに大量の野菜やお米を買って帰ったことは言うまでもありません。

 そのうち、外国人に向けた体験ツアーを調べてみたいと思います。

インバウンドらぼ 編集部メンバー N.O