「インバウンド対策で、パンフレットやメニュー、WEBサイトなどを多言語化しなければいけないが、様々な国の人が日本に観光に来ているので、どの言語に対応しなくてはいけないのか分からない」、「複数の言語に対応させるとなると、コストが掛かりすぎるのではないかという心配がある」、そんなインバウンド対策で多言語対応をしたいけど、始め方が分からないという悩みをお持ちの方のために、まずは「英語だけ」でどこまで対応できるのか見てみたいと思います。

どんな国の人たちが日本に来ているのか

インバウンド対策(多言語対応)を考えるにあたって、まずは訪日外国人旅行者の 国別のランキングを見てみましょう。

2015年の訪日外国人旅行者数及び割合(国・地域別)

順位 国・地域 人数 割合
1 中国 499万人 25.3%
2 韓国 400万人 20.3%
3 台湾 368万人 18.6%
4 香港 152万人 7.7%
5 米国 103万人 5.2%
6 タイ 80万人 4.0%
7 オーストラリア 38万人 1.9%
8 シンガポール 31万人 1.6%
9 マレーシア 31万人 1.5%
10 フィリピン 27万人 1.4%
11 英国 26万人 1.3%
12 カナダ 23万人 1.2%
13 フランス 21万人 1.1%
14 ベトナム 19万人 0.9%
15 ドイツ 16万人 0.8%

参考: 日本政府観光局(JNTO)資料を元に作成

やはり近隣のアジアの国が多いことが分かります。
このランキングを見ると、色々な国の言葉に対応しないといけないように思われますよね。 果たして英語だけで大丈夫なのでしょうか・・・

ランキングの中で英語が通じる国

2014年の時点で、58の国と21の地域が英語を公用語としており、 世界の20億人以上の人々が英語を話すことができます。
代表的な国を見てみると、

<英語が母国語の国>

  • 英国
  • アメリカ
  • カナダ
  • オーストラリア
  • ニュージーランド
  • アイルランド

<英語が公用語として広く通用する国>

  • シンガポール
  • インド
  • マレーシア
  • 香港
  • フィリピン

<英語は公用語ではないが、広く通用する国>

  • ドイツ
  • オランダ
  • ベルギー
  • スイス
  • フィンランド
  • スウェーデン
  • ノルウェー

<英語は公用語ではないが、比較的英語が通じやすい国>

  • タイ
  • インドネシア
  • ベトナム

何と1~3位の中国、韓国、台湾とフランス以外は英語だけで対応できる可能性が高いことが分かります。15カ国中11カ国と対応国数の割合は73.3%になります。
ただ、旅行者数の割合を見てみると27.5%と高いわけではありません。

まとめ

上記の結果だけ見ると英語だけでは不十分かと思われますが、 昨今のグローバル化に伴い、中国や韓国、台湾の若い人たちは英語を話せる人が増加しています。 3つの国・地域とも2001年ごろから、英語教育に非常に力を入れており、 コミュニケーション能力に焦点をあてたカリキュラムに改革し、英語力を伸ばしています。 アジア30カ国・地域を対象にした2015年の英語能力測定試験「TOEFL」では、 韓国、台湾、中国の3つの国・地域は良い結果を残しています。当然、日本より上です。
参考: Test and Score Data TOEFL iBT 2015 -Asia-

つまり、実際の英語が通じる割合はもう少し高いと予想されます。 いきなり複数の言語に対応するのは難しいという方は、まず英語から始めることをお勧めします。
外国人旅行者とのコミュニケーションができる人材がいないという企業やお店でも、英語のツール(パンフレットや簡単な説明文をまとめたもの)があれば、指さしでコミュニケーションが取れたりします。ほとんどの国で英語は母国語ではないので完璧な対応でなくても大丈夫です。まずは小さいことからでも始めてみましょう。

インバウンドらぼ 編集部メンバー Y.N