企業や自治体でインバウンド対策担当になられたばかりの方向けの記事です。
正しい多言語対応に向けて、政府の方針や取り組み、多言語のガイドラインについて、順をおって紹介したいと思います。

多言語対応政策のこれまでの流れ

■平成25年6月11日 観光立国推進閣僚会議において「観光立国実現に向けたアクション・プログラム」を策定

本年は、ビジット・ジャパン事業が開始され、観光立国の実現に向けた取組を本格化して10 周年を迎える節目の年です。この節目の年に、史上初めて、訪日外国人旅行者数1000 万人を達成し、さらに、2000 万人の高みを目指すためには、政府一丸となって取組を強化する必要があります。
このため、内閣は、成長戦略により力強い日本経済を立て直し、近隣諸国以上に魅力にあふれる観光立国の実現に向け強力に施策を推進すべく、本年3月、観光立国推進閣僚会議を立ち上げました。以来、観光立国推進ワーキングチームが中心となって有識者会議のご意見を伺いながら議論を行い、観光立国の実現に向けた施策をとりまとめたものが、このアクション・プログラムです。

出典: 観光庁ホームページ

■平成25年10月30日 「観光立国実現に向けた多言語対応の改善・強化のための検討会」をスタート

http://www.mlit.go.jp/kankocho/page08_000074.html

■平成26年3月5日 「観光立国実現に向けた多言語対応の改善・強化のためのガイドライン」を策定

平成25年6月11日の観光立国推進閣僚会議において決定された「観光立国実現に向けたアクション・プログラム」に則り、美術館・博物館、自然公園、観光地、道路、公共交通機関等において、外国人目線に立った各分野に共通するガイドラインを策定して、多言語対応の改善・強化を図るべく、「観光立国実現に向けた多言語対応の改善・強化のための検討会(以下「検討会」)」を設置し、平成25年10月より検討を重ねて頂き、平成26年1月31日には、検討会としての「観光立国実現に向けた多言語対応の改善・強化のためのガイドライン(案)」をとりまとめて頂きました。
このたび、それを基に、観光庁として「観光立国実現に向けた多言語対応の改善・強化のためのガイドライン(以下「ガイドライン」)」を策定しました。

出典: 観光庁ホームページ

多言語対応の基本的な考え方や表記方法のルールだけでなく、代表例として、英語・中国語・韓国語の3言語で、400以上の用語・文例について対訳語が記載されています。

■平成26年7月31日 多言語対応協議会ポータルサイトを立ち上げ

https://www.2020games.metro.tokyo.jp/multilingual/index.html

350を超える取り組み事例集が圧巻です。ガイドラインや多言語に関する資料もわかりやすくまとまっています。

2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、今後、外国人旅行者がさらに増加することが見込まれることから、国の関係行政機関、関係地方公共団体、関係機関、民間団体及び企業等が相互に連携・協働して取り組むことを目的として、「2020年オリンピック・パラリンピック大会に向けた多言語対応協議会」を設置し、官民一体となった表示・標識等の多言語対応を強化・推進しています。
その一環として、この度、様々な多言語対応の取組事例や、本協議会における検討状況などを掲載した協議会のポータルサイトを開設しましたので、お知らせします。

出典: <http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2014/07/20o7v600.htm”>観光庁ホームページ

■平成28年3月30日 新たな観光ビジョン「明日の日本を支える観光ビジョン」を策定

政府は、『観光先進国』への新たな国づくりに向けて、平成28年3月30日、『明日の日本を支える観光ビジョン構想会議』(議長:内閣総理大臣)において、新たな観光ビジョンを策定しました。『世界が訪れたくなる日本』を目指し、観光ビジョンの施策の実行に、政府一丸、官民一体となって取り組んでいます。

出典: 観光庁ホームページ

「明日の日本を支える観光ビジョン」の施策として、すべての旅行者が、ストレスなく快適に観光を満喫できる環境にするために多言語対応による情報発信を強化し、中小事業者のWEBサイトの約半分を多言語化することを目標としています。

おもてなしの心で多言語対応

このような流れでインバウンド対策の重要な項目の一つとして多言語対策が進められています。
しかし、とあるレンタルサーバーサービス会社が同サービス内で運営されているWEBサイトに対して行った調査(2016年2月時点)では、わずか4.8%しか多言語対応されていないという結果になりました。
2020年に向けて多言語対応を加速していく必要がありますが、民間企業ではコストや人材などの問題でなかなか進んでいないのが現状ではないでしょうか。
ですが、ガイドラインの冒頭でも「観光立国実現のためには、訪日外国人旅行者の快適・円滑な移動・滞在のための環境整備を図り、日本に来てよかったと満足してお帰りいただき、またリピーターとしておいでいただくことが重要です。」と書かれているように、まずは、おもてなしの心(ホスピタリティ)で外国人旅行客に対してできることからはじめていきましょう。
そのための情報を提供していければと思います。

インバウンドらぼ 編集メンバー Y.N