2017年2月26日、国内最大の市民マラソン、東京マラソンが開催されました。
11回目となる今年は、約3万6000人の参加者が都心のコースを駆け抜けました。
ゴールエリア周辺に私もちょうど居合わせたのですが、大勢の人が達成感に溢れた表情をしていました。
と、ここまではよくある風景なのですが、私は1つのことに気がついてしまいました。

それは、
外国人が多い
ということ。

中国・韓国・台湾の方を始め、欧米の方も多数見受けられました。
それもそのはずです。
昨年2016年のデータになりますが、全体の17%を占める6295人が外国人ランナーでした。2017年はさらに上昇したと予測されます。実際の数字はまだ発表されていませんが、台湾のメディアは今年約1300人の台湾人が参加したと報道しました。ランナーのおよそ5人に1人が外国人ということになります。

今回はなぜ東京マラソンが外国人に人気が出たのかを調べてみます。

観光も良し、記録も良し

外国人に人気が高い理由の1つとして、「走りながら東京の観光地を楽しめる」というのが挙げられます。今回2017年の大会から、コースが一部変更となり、東京タワーや東京スカイツリー、浅草・雷門、両国や門前仲町などの下町といった観光名所が含まれました。沿道では民俗芸能、ダンス、音楽演奏などのパフォーマンスもあり、沢山の外国人が楽しんだようです。

<新コース>
START:新宿・東京都庁前→市ヶ谷→飯田橋→神田→日本橋→浅草・雷門→両国→門前仲町→銀座→高輪→日比谷→GOAL:東京駅前・行幸通り

<昨年までの旧コース>
START:新宿・東京都庁前→飯田橋→皇居前→日比谷→品川→銀座→日本橋→浅草雷門→築地→豊洲→東京ビッグサイト

今回のコース変更は、「東京の素晴らしさを内外に一層アピールする」「記録を狙える高速コースにする」という2つの視点で行われました。
旧コースは終盤35km以降の湾岸エリアで細かなアップダウンがあり、強い向かい風が吹くことも多く、タイムを狙うランナーにとっては攻略が難しいものでした。それが湾岸エリアのコースがなくなることで、35km以降のペースアップが可能になりました。
東京マラソンは賞金だけでなく、タイムボーナスもあります。今年2017年の大会においては、優勝賞金は1100万円、2位が400万円、3位が200万円で、10位(10万円)まで支払われます。タイムボーナスは、世界記録樹立が3000万円、日本記録樹立が500万円、ゲームレコードが300万円です。
新コースで好タイムが連発するようになれば、賞金狙いの世界中の実力者たちが東京に集まるようになるでしょう。そうすると自然に「東京マラソン」というレースの価値がグングンと上がっていきます。

「東京観光」と「記録を狙えるコース」、この2つが外国人を魅了しているのですね。

AbottWMM(アボット・ワールドマラソンメジャーズ)への参加

東京マラソンは2013年にAbbottWMMに加入しました。
世界には歴史あるマラソン大会がたくさんありますが、なかでも格式の高いレースをAbbottWMMと呼びます。ボストンマラソン、ロンドンマラソン、ニューヨークシティマラソン、ベルリンマラソン、シカゴマラソンの5大会に東京マラソンが加わり、世界6大マラソンとなりました。東京マラソンに出場することにより、AbbottWMMシリーズでのポイント獲得もできます。
これは、ボストン・ロンドン・ベルリン・シカゴ・ニューヨーク・東京の6大会およびオリンピック/パラリンピック、IAAF/IPC世界選手権を含む対象大会において、マラソンの成績をポイント化して競い総合優勝者を決める世界規模のシリーズです。

これで東京マラソンは名実ともに世界を代表するマラソン大会になり、走りたいと考える外国人が増えたのではないでしょうか。

会場での多言語対応

大会当日は勿論ですが、東京マラソンEXPO、東京マラソンフレンドシップランでも多言語対応のスタッフが活躍しています。特に需要の多い英語や中国語などを中心に、韓国語、フランス語、ドイツ語、スペイン語対応も試みたようです。

世界147 の国と地域で放送

2017年の大会では日本を始め、世界 147 の国と地域で生中継や録画放送されました。これも、AbbottWMMシリーズに加わったことで、世界でも権威のあるマラソン大会になった所以です。

まとめ

冒頭にも申し上げましたが、東京マラソン参加者の外国人の割合には大変驚きました。でも、よくよく考えてみると、ホノルルマラソンの為にハワイまで行く日本人もたくさんいますから、海外の景色を見ながら走りたい人というのは一定のニーズがあるのでしょう(私もその1人です)。 応募者がどんどん増えていく東京マラソンに、これからも目が離せません。東京を代表するスポーツツーリズムイベントになる日もそう遠くないのかもしれません。

インバウンドらぼ 編集メンバー A.F