2017年2月2日、東京ビッグサイトで行われた日本政府観光局(JNTO)、日本経済新聞社主催のインバウンドシンポジウムに行ってきました。

インバウンドシンポジウム:「インバウンド4,000万人時代を目指して~観光ビジネス大国へのロードマップ~」

その中で、日本交通株式会社の川鍋一朗代表取締役会長のお話に「え?タクシー業界ってそんなにインバウンド対策をしていたの?」と驚いたので、このメディアを読んでくださっている皆様にお伝えしたいと思います。

東京のタクシーが初乗り料金を730円から410円へ値下げ

日本や一部の国を除く海外のほとんどでは、タクシーの初乗り運賃は2~4ドル(約200~400円)程度だそうです。走った距離と費用はそれぞれの国によってまちまちですが、日本の初乗り運賃は少し前まで700~730円(2.0km)でした。比較すると高いですね。実際にロシアに次いで世界で2番目に高かったようです。

しかし今年(2017年)の1月30日から、初乗り運賃が380円~410円(1.052km)になりましたね。これによって、短距離利用者の利用が増えるという見通しもありますが、外国人にとっても利用しやすくなるそうです。自国の初乗り運賃とそう変わらない額になるわけですから当然ですね。ここにインバウンド対策が隠れていました。

単に短距離利用者を増やすだけでなく、訪日外国人も意識したものだったのですね。

支払いに日本円は不要!?

タクシーの助手席の後ろにモニターが付いており、精算のタイミングになると、料金とQRコードが表示されます。ここにアプリをすでに登録したスマホをかざすと決済できるというシステムで、Origami Pay(オリガミペイ)とAlipay(アリペイ)という決済サービスを使ったものです。

現金の出し入れをすることなく、スマートフォンのみで決済できる「Origami Pay」(オリガミペイ)および「Alipay」(アリペイ)は、利便性、安全性の高さから利用者を増やしています。この度、近距離移動の手段であるタクシーサービスに導入されることで、外国人観光客を含めた消費者の決済シーンを、より快適で便利なものにします。

出典:日本交通株式会社

タクシー内の助手席後部に設置されている「TokyoPrime」端末では、タクシーの乗車料金お支払時にお支払金額と決済方法の選択画面を表示します。Origami Payを選択すると「TokyoPrime」端末にはQRコードが表示され、お客さまのOrigamiアプリにてQRコードを読み取ることでお支払いが完了します。また、Alipayを選択すると「TokyoPrime」端末にはQRコード読み取り画面が表示され、お客さまのAlipayアプリに表示されるQRコードを読み取らせることでお支払いが完了いたします。

出典:日本交通株式会社

これって、つまり日本円を使わずに決済できるってことですよね。外国人の方にとって非常に便利ですね。現在は日本交通が都内23区・武蔵野市・三鷹市の約3,500台に実装しているそうです。

訪日外国人観光客の強い味方、TSTiE(タスティー)ドライバー

「TSTiE(タスティー)ドライバー」をご存知でしょうか?TSTiE(タスティー)とは「Tokyo Sightseeing Taxi in English(英語による東京観光タクシー)」の略で、豊富な東京観光の知識と高い英語力を保有したタクシードライバーに対して、東京ハイヤータクシー協会が認定している資格です。 TSTiE(タスティー)ドライバーに認定されているタクシードライバーはわずか15名。現在、都内にはタクシードライバーが約63000名いるので、比率としてはわずか0.02%と正に少数精鋭のタクシードライバーなんです!

出典:国際自動車グループ

厳しいプロセスを経てようやくなれる認定ドライバーですが、これから需要が高まるのは必至ですね。
タクシードライバーの方は1日に数回外国人のお客様を乗せることがあるそうです。いつの間にか普段から外国人の方と接して働く職業になっていたのですね。
実際、認定ドライバー以外のドライバーでも英語の勉強をしている方が増えてきているとお話されていました。海外からの日本の高い評価は、こういった方々のおかげで成り立っているのですね!

まとめ

海外からの日本のタクシーの評判は「忘れ物しても出てくる国!」「タクシーのドアが自動ドア!」と、日本では当たり前なことが、海外では高く評価されています。
これはとても嬉しいことであり、同時にこれに満足してはいけない、むしろもっと伸ばしていくべき点だと思います。
無料Wi-Fiや、言語対応など、まだまだ日本には多くの課題が残されています。2020年訪日外客数4,000万人の目標に向けて、外国人の方々が日本で不自由することなく過ごせるよう、我々も役に立ちたいと思っています。

インバウンドらぼ 編集メンバー N.O